○つけ法は、支援を要する児童生徒にも効果的である
志水廣先生が提唱されている「○つけ法」というものをご存じでしょうか。
「志水式○つけ法」は、机間指導のときに、赤ペンで子どもの思考の表れを同時に評価して指導する技法である。一人ひとりに対して個別アドバイスする方法である。
○つけ法は、子どもの思考過程を見て、瞬間に評価して、その思考過程に応じた助言をしようというものである。
(志水廣論文「問題解決型授業を促進する○つけ法・意味付け復唱法」より)
私は通常学級担任時に、この技術を知り、自分なりに実践してきた。
その方法を支援学級の担任になってからも取り入れた。そして○つけ法の効果を得ることができた。
例えば、「わり算の筆算」の練習においてである。
「できたら、ノートを持ってきてください。」という指示だと、次のようなことが起きる。
❶やり方が分からない。忘れてしまって、取りかかることができない。
❷「こう進めばいいだろう」というやり方が間違っている場合そのまま進めてしまう。
❸計算が成り立たず、先に進めることができない。
❹やり方は合っていて、計算も正しい。しかし、商をいくつにすればいいのか、途中で挫折してしまう。
これらについて、「○つけ法」を使うことで、次のような支援ができる。
①やり方の復習・確認の必要性(これ以上、自分で進めさせることは今は難しい)ということをつかむことができる。やり方なのか、3年生レベルのわり算が分かっていないのかを捉えて指導ができる。
②このまま進めていって、教師から×をもらったら、おそらくやる気をなくすだろう。早い段階で復習・確認の指導に入ることができる。それによって、必要以上に自信を下げない効果がある。
③計算ミスを早期に発見できる。この場合「やり方は合ってる。ここの計算だけが違う」と、ヒントを含めた部分否定の言葉かけとなる。全部やってからだと、どこで間違えたのかを把握するのに時間がかかったり、教師が安易に「まちがってるよ」と×をつけ、どこがどう間違えてこの答えになっているかを指摘されないこともある。これでは、子どもは動けない。
④「わり算の筆算」においては、商をいくつにすればよいのかで、何度も計算をし直す必要が出てくる。そこで求められる教師支援は、その子への勇気づけである。正しくできているか・つまづきはどこかを教師が確認できていれば、「合ってる。その調子でやればできる」と声かけができる。その子は今やっていることが正しいのか否か不安なのである。「合ってる」という一言が子どもを動かしていく。その言葉が言えるかどうかは、教師がその子の思考過程を見えていることである。
「○つけ法」によって、全否定をすることが減る。「ここまではできている。」という声かけが可能になる。子どもたちは自分の計算が合っているか不安の中で練習に取り組んでいる。その思いに寄り添い支えることができるのが、この「○つけ法」の最大の効果であると私は考えている。この勇気づけは教師への信頼とつながる。授業で学級づくりができるのだ。また、「ここまではできている。」ということは同時に「ここから、がんばればできる」ということを示している。学習意欲を持続させ、取り組ませることができる。「最後までがんばる」という心を育てることにもつながるのだ。
「○つけ法」により子どもたちはがんばり続けることができる…声を大にして言いたい。
「志水式○つけ法」は、机間指導のときに、赤ペンで子どもの思考の表れを同時に評価して指導する技法である。一人ひとりに対して個別アドバイスする方法である。
○つけ法は、子どもの思考過程を見て、瞬間に評価して、その思考過程に応じた助言をしようというものである。
(志水廣論文「問題解決型授業を促進する○つけ法・意味付け復唱法」より)
私は通常学級担任時に、この技術を知り、自分なりに実践してきた。
その方法を支援学級の担任になってからも取り入れた。そして○つけ法の効果を得ることができた。
例えば、「わり算の筆算」の練習においてである。
「できたら、ノートを持ってきてください。」という指示だと、次のようなことが起きる。
❶やり方が分からない。忘れてしまって、取りかかることができない。
❷「こう進めばいいだろう」というやり方が間違っている場合そのまま進めてしまう。
❸計算が成り立たず、先に進めることができない。
❹やり方は合っていて、計算も正しい。しかし、商をいくつにすればいいのか、途中で挫折してしまう。
これらについて、「○つけ法」を使うことで、次のような支援ができる。
①やり方の復習・確認の必要性(これ以上、自分で進めさせることは今は難しい)ということをつかむことができる。やり方なのか、3年生レベルのわり算が分かっていないのかを捉えて指導ができる。
②このまま進めていって、教師から×をもらったら、おそらくやる気をなくすだろう。早い段階で復習・確認の指導に入ることができる。それによって、必要以上に自信を下げない効果がある。
③計算ミスを早期に発見できる。この場合「やり方は合ってる。ここの計算だけが違う」と、ヒントを含めた部分否定の言葉かけとなる。全部やってからだと、どこで間違えたのかを把握するのに時間がかかったり、教師が安易に「まちがってるよ」と×をつけ、どこがどう間違えてこの答えになっているかを指摘されないこともある。これでは、子どもは動けない。
④「わり算の筆算」においては、商をいくつにすればよいのかで、何度も計算をし直す必要が出てくる。そこで求められる教師支援は、その子への勇気づけである。正しくできているか・つまづきはどこかを教師が確認できていれば、「合ってる。その調子でやればできる」と声かけができる。その子は今やっていることが正しいのか否か不安なのである。「合ってる」という一言が子どもを動かしていく。その言葉が言えるかどうかは、教師がその子の思考過程を見えていることである。
「○つけ法」によって、全否定をすることが減る。「ここまではできている。」という声かけが可能になる。子どもたちは自分の計算が合っているか不安の中で練習に取り組んでいる。その思いに寄り添い支えることができるのが、この「○つけ法」の最大の効果であると私は考えている。この勇気づけは教師への信頼とつながる。授業で学級づくりができるのだ。また、「ここまではできている。」ということは同時に「ここから、がんばればできる」ということを示している。学習意欲を持続させ、取り組ませることができる。「最後までがんばる」という心を育てることにもつながるのだ。
「○つけ法」により子どもたちはがんばり続けることができる…声を大にして言いたい。
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